カードローンを利用したい理由としては、やはりお金が必要だからという事になりますよね。出費が重なってしまって予想以上にお金を使わなければいけなくなってしまった、収入が減ってしまって生活費をまかなえない、急な出費が発生したけど手持ちの現金がない、そういうとき、カードローンを持っていればすぐにお金を借りることが出来るわけです。(参考ページはこちら→カードローンの使いどころとは?)
収入が少なくて出費に対応できない、欲しいものが買えない、やりたいことが出来ないという状況は生活保護受給中にも起こり得ます。ただ、生活保護受給中でもカードローンを利用することは出来るのでしょうか。生活保護受給の条件、そしてカードローン利用の条件両方の観点から見てみましょう。(参考ページはこちら→生活保護とカードローン)
生活保護の為にクリアすべき点
まず、生活保護を受けるためにはどのような条件をクリアしなければいけないか知っていますか?収入が無くなってしまったから生活保護を、と安易に考えることが出来るものでは無いんです。クリアしなければいけない条件は次の4点です。
- 売却できるような資産を持っていない
- 怪我や病気などで働くことが出来ない
- 同一世帯ないに働くことが出来る人がいない
親、親類に援助をしてくれる人がいない - 上記を満たした上で毎月の収入が生活費の基準額を下回っている
これらを満たすことが出来れば生活保護を受給できるという事になります。自分の働き口が見つからない、借金返済で生活が苦しい、そういう理由で生活保護を利用することは出来ず、資産や能力を使ってあらゆる努力をしても生活が苦しい、そういう人を対象とした制度だという事です。
また、生活保護費とは生活を保護するための費用として支給されるものです。そのため、最低限生活していくために必要な金額というのを国が算定しており、世帯収入がその金額に届かない場合はその差額を生活保護費として支給するになります。生活保護費を生活費以外の目的で利用することは出来ないんですね。
もし生活保護受給中にカードローンを利用した場合、その返済の資金として生活保護費が使われてしまう事もあるでしょう。それは生活保護の本来の目的とは違うものであり、カードローン返済のために使われていることが知られてしまえば生活保護がストップしてしまう事もあります。生活保護受給中にカードローンを利用するという事は現実的ではないのです。
そして、生活保護の申請をする際に既にカードローンの返済をしている、他の借金返済をしているということであればそれを完済するか自己破産等の債務整理を行ってから申請することを進められます。生活保護受給とカードローンを同時に利用するという事は不可能だと考えておきたいですね。
カードローンの利用条件とは
カードローンの利用条件について見てみましょう。カードローンを利用するために最低限クリアしなければいけない条件と言えば、まずはこの3つでしょう。
- 安定した収入がある
- 年齢制限を満たしている
- 保証会社の保証を受けることが出来る
この中でも最も重要なポイントとなるのが、安定した収入があるという事です。安定した収入というのは、返済することが出来るだけの収入を毎月コンスタントに得ることが出来ていることを指します。返済能力があればOKということになりますので、いくら以上なければいけない、正社員として働いて給料をもらっていなければいけないということではありません。
パート、アルバイトであっても、カードローンを利用したいという金額がその収入に見合った金額であり、毎月きちんと得られていればOKという判断になるんですね。ですから、カードローン会社によってこの判断は異なります。年収何万円以上が必要だとあらかじめ明記しているカードローンもありますので、利用条件についてはチェックするようにしておきましょう。
(⇒アルバイトやパートでも融資を受けるのは簡単です)
ここで、生活保護費が安定した収入になるかどうかですが、生活保護費自体は毎月コンスタントに得ることが出来る収入ではあります。ただし、生活保護費しか収入が無い状態であれば基本的には無職ということですよね。無職でカードローンを利用するという事は、審査に通るのがかなり厳しくなります。それは返済能力があるとは言えないためですね。
無職である状況でカードローンの審査に通ることは厳しいと言えます
利用出来るカードローンがあっても、少額になってしまうでしょう
カードローンを利用するためには保証会社の保証を受けなければいけない場合が多くなっています。もし生活保護を受ける前に借金トラブルを起こしていて個人信用情報に問題が登録されていれば、保証会社の保証を受けることが出来ない可能性があるんですね。
カードローン会社の審査をクリアできたとして保証会社の審査をクリアできなければ意味がありません。銀行カードローンなどは大手消費者金融が保証会社になっているケースもありますので、その消費者金融を利用した経験があってスムーズに完済出来ていないようであれば、審査に通るのは無理だと考えておきましょう。
今までの借金トラブルの有無というのもカードローン審査に大きな影響があるという事は知っておきましょう。
過去の借金トラブルはココで見られる
カードローンを申し込んだ際に、今までの借金トラブルの有無がチェックされます。それは自分で申告するものでは無く、個人信用情報に登録された内容を確認するという方法で行われるのですが、この個人信用情報には今までの借金情報だけではなく現在の債務情報や年収、勤務先、住所など基本的な情報が全て登録されているんですね。
年収や勤務先について虚偽の記載をした場合、個人信用情報をチェックすれば本当かどうか簡単に調べられてしまいますし、他に借金返済をしているかどうかについても個人信用情報を見ればすぐに分かる事なんです。そして、借金返済時に返済期日を守っていたか、きちんと返済していたか、自己破産、延滞等してしまったのかという情報も一目でわかるようになっています。
個人信用情報をチェックできるのは、その情報登録期間に加盟している貸金業や銀行、信販会社と利用者本人のみとなってはいますが、カードローンなどの借金審査時には必ずチェックされるものですし、そのチェックが必要な会社は必ず加盟しています。
過去に借金トラブルがあればこれから新しく借金をしても再びトラブルを起こしてしまう可能性があるとみなされますから、審査に通るのは厳しくなってしまいますね。ですから、普段から借金の返済、料金の支払いに関してはきっちりと行っておくことをお勧めします。いざという時に支障が出てしまいますよ。(参考ページはこちら→ブラックリストでは借りる事が難しい?)
出費によっては公的な援助も
もし急な出費、高額な出費が必要になって現在の収入では厳しいという事になった場合、生活保護以外にも受けることが出来る公的な援助があります。
- 高額医療費貸付制度
- ひとり親家庭等医療費助成
- 生活福祉金貸付制度
これらの援助ですね。医療費は病気、怪我の状況によっては突然高額な出費を余儀なくされてしまう事もありますよね。高額な医療費については一定の金額を超えた分を後日払い戻しされることが出来るという制度はありますが、その払い戻しが行われる前に一度医療機関に支払う必要があります。その費用を出すのが厳しい場合、無利子でかかった医療費の8割程度を貸してもらう事が出来るという制度があるんです。
両親を亡くして両親以外の人が子供を養育している、離婚等で親が1人の状態で子どもを育てているという場合も医療費の助成を受けることが出来ることが多くなっています。全額なのか負担の上限金額があるのかなど、もちろん各自治体によって助成の内容が異なる場合もありますが、自分の住んでいる自治体がどのような助成を行っているのかについては一度確認してみると良いでしょう。
あとは、低所得生体や高齢者、失業者世帯に対して生活が安定するまでの間生活資金を低金利で貸し付けてもらう事が出来るという制度ですね。こちらも各都道府県の社会福祉協議会が行っている制度ですから、自分の住んでいる地域の制度内容、申込先を確認しておくと良いでしょう。
- 総合支援資金
- 教育支援資金
- 福祉資金
- 不動産担保型生活資金
この4種類があります。
総合支援資金は日常生活の資金に困窮している人を対象としたもので、最長12か月等の貸し付けを受けることが出来る制度です。単身者の場合は月15万円程度の貸し付けとなります。期間が限られていますから、この期間内に仕事を見つける、収入を得る目途をつけるという事が必要になります。
総合支援資金には失業後再就職まで生活に必要な資金を補う生活支援、家賃などをまかなう住宅入居費、就職のために必要な技能取得や引っ越し等の資金として使う一時生活再建費などがありますが、基本的には再就職をするまでに必要となる資金援助であるということになります。就職活動をしていないことが判明すれば支援が打ち切りになる事もあります。
教育支援基金は収入が低く子どもの学費など教育に関して必要になる費用を貸し付けするものです。ただし、受験費など入学をすることが決まる前に必要になるお金については対象外です。納付期限が決まっていますから、この期限内に申請をする必要がありますね。
医療費や医療器具の購入、冠婚葬祭費用など日常生活で一時的にお金が必要になる場合は福祉資金の利用を検討しましょう。福祉資金は介護や療養が必要な高齢者世帯、収入が低い世帯や障害者がいる世帯が利用できる制度です。
その代わり無利子でお金を借りることが出来るというものです
連帯保証人がいない場合は低利子で貸し付けを受けることも可能です
収入が少なくあらゆる出費に対応できないという場合は、一時的にこのような公的な貸付制度利用を検討してみても良いでしょう。
返済計画をしっかりと把握しよう
生活保護受給中にカードローンを利用することはほぼ不可能ですが、カードローンを利用する状況になったとしたら返済出来ることを前提とした利用をしなければいけません。自分がいくらであれば毎月確実に返済できるのか、その返済金額であればいくらまで利用することが出来るのかということをしっかりと把握しておくことが重要なのです。
返済金額等のシミュレーションを自分で行うのは難しいかもしれませんから、そんときはカードローン会社のホームページなどになるシミュレーターを利用するようにしましょう。シミュレーターは借りる金額や金利を入力すれば返済金額や返済期間を自動で計算してくれるものですから、自分で計算をする必要はありません。返済期間までいくら返済すれば良いのか、一覧できるものもあります。
返済のイメージがつけば無理のない利用を行うことも可能です。無理のない利用をすることで、返済にストレスを感じることなく必要な資金を借りることが出来る、必要なお金を用意することが出来るのがカードローンの便利なところですから、その便利さを十分に生かすことが出来るよう返済計画はしっかりイメージするようにしましょう。