借り入れをする時に避けられないのが、借り入れのための《審査》です。審査で何を調べられているのか、どうやって合否を決定しているのか…気になることはいろいろあります。
借り入れで避けられない審査に通りやすくなるようにするには、どのようなことに気をつければいいのでしょうか。
お金はどこで借りられる?
同じ借り入れをするにしても、お金の貸し付けを行っている金融会社は世の中に溢れています。銀行、信用金庫、消費者金融、クレジット会社…利用先の選択肢はさまざまです。(参考ページはこちら→あなたならどの金融業者を選ぶ?)
銀行と消費者金融を比較
これらの金融会社の中でも、借り入れで一般的によく利用されるのは銀行と消費者金融。しかし、この両社の違いとは、一体なんなんでしょう?
銀行の特徴 | 消費者金融の特徴 |
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銀行の場合は、誰でもひとつは個人口座を持っていて、日常で利用しているために生活の一部として馴染みがあります。また社会的にもお金に関わる機関で最も安心して利用できるのが銀行です。
借り入れをするにしても、金利設定が低めのため、返済時の負担が軽いということもメリットと言えるでしょう。
しかしその一方で、一般的に銀行の審査基準は消費者金融の審査基準よりも細かく設定されているため厳しいとされています。銀行によっては審査に時間が掛かるところもあります。
また、「当行に預金口座を持っていなくても申し込み可能」と広告や資料に記載があっても、契約時には個人預金口座を開設しなくてはいけないという条件があります。
(⇒やはり人気で手堅い銀行借り入れ)
一方、消費者金融の場合は預金口座など関係なく申し込みができます。インターネット上の公式HPや街頭の無人契約機、郵送など申し込み手段が多いのが特徴です。(参考ページはこちら→簡単に融資に申し込めるのは大きな利点)
大手銀行のカードローン申し込みもインターネット上のHPで行えたりしますが、口座を開設していない人は、口座開設のために店頭に出向く必要がありますので、この点では消費者金融のほうが長けています。
さらに、大手消費者金融は自社ATM機以外にも提携先ATM機やコンビニATM機など、借り入れしたお金の引き出しや返済の手続きなどが24時間いつでも利用可能です。こういったことからも、利便性は消費者金融のほうがあるといえます。
しかし、金利は銀行に比べると高めの設定であるのが、借り入れする側からは難点。
また、消費者金融には2006年に行われた法改正以前にはさまざまなトラブルがあったため、“怖いサラ金”のイメージが未だについて回ります。
そのため、社会的認知度や地位からいくとどうしても銀行には及ばないのが現状です。
大手消費者金融の実態
大手消費者金融と呼ばれる消費者金融は、現在TVのCMや街頭広告など、精力的に自社アピールを行っています。
著名人を起用したクリーンなイメージの広告で、消費者金融に根付いている悪いイメージを払拭する目的もあるでしょう。その努力合って、次第に利用者も増えていますしね。しかし、大手消費者金融がそれだけはっきりと表立って宣伝していけるのにはどういった背景があるのでしょう?
先に挙げた法改正の後、多くの消費者金融会社は倒産・吸収合併・買収という結果を受け入れることになりました。その時に動いたのが銀行でした。
そもそも銀行の融資は企業向けに行われていたため、個人向けの融資事業は展開していませんでした。しかし、新たに個人向けに立ち上げるとなると、そのプロジェクト推進も容易ではありません。
そこに法改正という転機が訪れ、消費者金融の個人向けの貸し付けに目をつけた銀行が提携や吸収合併という方向で介入してきたのです。こうして、法改正後に銀行と手を組むことで生き残ってきたのが、大手消費者金融なのです。
すべての大手消費者金融が銀行グループというわけはありませんが、大半は銀行グループだと思って間違いありません。ちなみに、これらの消費者金融は《銀行系消費者金融》と呼ばれます。
銀行系消費者金融一覧
消費者金融名 | 所属 |
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アコム | 三菱UFJファイナンシャル・グループ |
アイフル | ー |
ノーローン | 新生銀行グループ |
プロミス | 三井住友銀行グループ | モビット | 三井住友銀行グループ |
レイク | 新生銀行 |
アイフル以外の消費者金融がすべて銀行系です。またレイクは新生銀行が直接運営しているカードローンなので、厳密には銀行系消費者金融ではありません。
また、同じ銀行グループの消費者金融の場合、提供しているサービス内容が異なっています。このことによって、利用客層を広げる狙いがあると考えられます。
このように、大手消費者金融のバックには銀行がついているということをアピールし、より安心して利用できますよということを全面的に打ち出してきているのです。実際、そういった理由から利用してもいいという人は増えています。
中小消費者金融と比較すると、安心度も利便性も金利も大手消費者金融のほうが利用しやすいといえます。
中小消費者金融の実態
中小消費者金融は、基本的には最低限の店舗や会社事務所以外を展開せずに、インターネット上の運営だけで展開しているところが多いのが特徴です。
店舗展開がある会社でも、地方や地域限定というところがほとんどで、そういった会社で全国展開しているところは、やはりインターネット上での経営となっています。
基本的には少額融資主体で、女性専門というところも珍しくありませんし、条件付きで無職者や専業主婦に貸し付けしている会社もあります。
借り入れや返済は、近くに店舗がない限りは預金口座でのやりとりになるため、利便性は大手には劣ります。
どこの金融会社を選べばいい?
少しでも早く、できるだけ確実性のあるところで借りたいとなると、やはり大手消費者金融でしょう。
確かに銀行の金利の低さは魅力的です。しかし、審査は消費者金融よりも厳しいですし、結果が出るまでの時間も消費者金融よりは遅いというのが大半。
その点、大手消費者金融ならばスピード審査で即日融資も可能というのがウリですから、申し込み時間が遅くなっても、翌日には結果がです。預金口座開設の手間もありませんから、店頭に出向く必要もありません。
しかし、もしも利用したい銀行にもともと預金口座を開設している状態なら、申し込み手続きがインターネットで可能なケースもあるので、その場合は銀行を利用するもの手です。
申し込みするときに必要なもの
申し込みをする際には、一度公式HPの申し込みに関する項目を確認してから手続き開始をしましょう。
各社共通で必要となるもの
金融会社で借入の申し込みをする場合、以下のものが必要です。
- 本人証明となるもの(運転免許証、パスポート、健康保険証)
- 収入証明となる書類(借入希望額が高額の場合のみ)
また、銀行のカードローンを申し込むのであれば、口座開設に銀行印が必要になったりと必要なものが増えるので、こちらも忘れないように。店頭に出向く前に、事前確認をしておきましょう。
希望額が高額と判断される金額は、各消費者金融で異なります。50万円や80万円での設定のところもあれば、100万円からというところも。事前に確認することをお勧めします。
また、外国籍の人の場合には外国人登録証や在留カードなどが必要になります。
確実に借りたいなら知っておこう
まず、安定した収入があることは絶対条件です。審査に確実に通る上で、最も大事な部分です。勤続期間は最低でも半年以上はあるべき。
また、希望する借入額は大きく設定しないこと。最低限と思われる、低い金額を記入することです。
法律上、個人が融資が受けられる金額は「年収3分の1以内まで」です。しかし、年収3分の1満額を記入するのは得策ではありません。特に初めての借り入れをする人は、あまり大きな金額で申請すると金銭トラブルを疑われることもあります。
返済事故を起こさずに定期的に利用していれば、優良顧客として扱われ、融資限度枠を引き上げてもらうことも難しくはありません。最初から無理はしないことです。
審査に通るためには
申し込みをした後、審査において調査・判断されるのは以下のことです。
- 借入後の返済能力
- 人物の信用度
融資後、確実にお金が戻ってくるかどうかは、大きく見てこの2つが関わってきますから、ここが重要な点として扱われます。
これだけは絶対にダメです!
確実にお金を借りたいのであれば、これだけは絶対にやってはいけません。
- 偽名や偽住所での申告
- 年収・職業を偽る
- 他社での借入を隠す・金額を偽る
- 在籍確認を断る
少しでも多く借りたい、絶対に借り入れしたいという気持ちから起こしがちな行動ですが、これはあまりにも危険です。内容を偽るというのは、立派な詐称行為です。
また在籍確認は断ることはできません。提出された情報通りの職場に本人が本当に在籍しているかの確認です。これによって、安定した収入や年収の保証となります。在籍確認を断ると言うことは、自ら審査を降りるということなのです。
それから、一度審査に落ちている場合には、最初に申し込んだ会社と違うタイプのプランで用意している金融会社を選びましょう。それでもダメな場合、一度個人信用情報をチェックしてみる必要があります。
詐称はどうやって発覚する?
審査において、各金融会社が共通で行っているのが《個人信用情報》への照会です。
個人信用情報というのは、専門の機関がいくつかあります。その機関に国が正規の金融会社として認可した会社は銀行、消費者金融、信用金庫、クレジット会社など、賃金に関わるすべての会社が登録しています。
この機関では各金融会社が持っている、個人に関する借入の情報が記録されており、登録している全金融会社が共有しています。
つまり、過去にいずれかの会社での利用があれば、この機関に記録が残っているというわけです。特に銀行は誰でも利用がありますよね。
この個人信用情報の照会によって詐称行為が発覚すると申し込みブラックとして扱われます。ブラックになると、他の金融会社に申し込みをしても、申し込みに関するマイナス記録があるため、絶対に借り入れをすることはできません。