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正しく使いこなせる人は多くないの?キャッシングローンの得と損

お金を借りたい!そう思って消費者金融や銀行を頼るという人は近年一気に増えてきました。それに伴って貸金業を営む業者も、どうすれば消費者が自社で借入をしてくれるかを、より真剣に検討するようになりました。

一言に借り入れといっても、その方法は人によって様々です。借入金額・期間、返済方法・期間、期間あたりの返済金額、利用先、返済回数といった具合に細かく考えればキリがありません。これを細かく考えるのが面倒な人は、「とりあえず有名な消費者金融で必要な分を大体まとめて借りとけばいいや」と、いい加減に借りてしまいます。

お金を借りる時にこうした細かいことをきちんと考えて計算している人と、今のように大雑把に借りる人だと、返済金額に大きな差 が出てきてしまいます。どうせ借りるなら、できるだけ余計な返済を増やしたくないですよね?そこで、今回は賢いお金の借り方や得な方法と損な方法、そして、どうしてキャッシングを正しく使いこなせる人が多くないのかを解説していきます。
(⇒融資は正しく使えないと危ない?

お金を借りる前に考えるポイント

あなたが銀行や消費者金融からお金を借りようと思った時に、絶対に把握しておかないといけないことがあります。それは、一見すると当然のことに思えるかもしれませんが、これを正確に把握しないままお金を実際に借りている人が非常に多いのです。

お金を借りる前の大前提

  • 幾らお金が必要なのか?
  • 何時までに用意しなくてはいけないのか?
  • 1ヶ月にどのくらい返済できるか?
  • どのくらいで返済が終わるのか?

これは借り入れを計画する前に把握しておかなくてはいけません。なぜなら、これらの内容如何によって、借り入れ先を選ぶ必要があるからです。特に重要なのは、自分が毎月いくら返済ができて、何ヶ月で全額返済する予定なのかを考えておくことです。

この時点では、金利などは特に考えず、借り入れ金額を返済予定期間で割った額が毎月の返済額になると、そのくらい適当に考えていてもいいです。どのくらいの期間の借り入れを想定しているかを自覚しておくことです。
(⇒返済計画はきっちりと立てよう

借り入れ候補を選ぶ時のポイント

おおよそ借り入れ金額と返済期間や返済額について考えたら、次は実際に候補を選別していく段階に入ります。今まで全くお金を借りたことがないという人の場合、ここで躓いてしまうことが多いです。貸金業者として候補になるのは、一般的な継続収入がある人の場合、銀行か消費者金融か(クレジット)カード会社か証券会社のどれかになります。(参考ページはこちら→金融業者の違いと方向性

借り入れについてよく知らない人は、「消費者金融は怖いから、銀行から借りよう」と考え、銀行のキャッシングを利用しがちです。これは損になる方法です。

借り入れ候補の特徴について

お金を借りるなら銀行がいいと考えるのは安直で賢い方法とは言えません。

銀行には銀行のメリットがあり、消費者金融には消費者金融のメリットがあるように、それぞれの貸金業の特徴を理解し、自分の借り入れプランに合ったものを選ばなくては、結果的に損することになります。

各利用先の特徴を簡単にまとめておきます。
(⇒銀行で借りるにしても知識は大事です

銀行のキャッシング:300万円を超える高額の借り入れに対してメリットが強いです。金利の逓減率が高く、たくさん借りる人ほど得になります。高額の借り入れの場合、他の貸金業よりも審査にかかる時間が長く基準の厳しいのがデメリットと言えます。その銀行のATMであれば手数料がかからないことが多く、自分の行動範囲に店舗があると高い利便性を持ちます。

借り入れ金額が少ない場合、金利は消費者金融等とほぼ同じなので、すぐに借りる必要がなければ、好みの問題になるでしょう。返済方法が少ないのが欠点です。大抵はリボルビング返済か一括返済しか選べないことが多いです。

消費者金融のキャッシング:現在、最も利用者が多い貸金業です。大手、中小によってその性質が異なります。大手の消費者金融は、収入が安定していて、一回の借り入れ金額がそれほど多くない(10~100万円程度)の利用者が主なターゲットです。

最大の特徴としては、収入さえあれば、ほとんどの人が借り入れ可能な広い受け入れ姿勢です。さらに、申し込みをしてから、実際にお金を引き出せるまでの時間が圧倒的に早く、当日にお金が必要という場合、大抵は消費者金融を利用することになるでしょう。(参考ページはこちら→今すぐお金を用意する方法について

金利は貸金業の中でも平均的です。銀行が金利では最も優れています。大手消費者金融はその次に該当します。返済期間は短いほうが得になります。長くても1年、できれば半年以内に返済するのが大手消費者金融の賢い利用法です。大手の消費者金融と反対な特徴を持つのが中小の消費者金融です。これについては後述します。

カード会社・証券会社のキャッシング:カード会社のキャッシングというのは、上の二つとは根本的に性格が違います。クレジットカードの機能の一部 としてキャッシングができるということなので、あくまでメインはクレジットカード機能になります。そのため、急にお金が必要になり消費者金融などに行っている余裕がないといった突発的な事態に対処できるのがメリットです。

しかし、これらの会社は、最初からキャッシング目当てで利用するのはおすすめしません。金利やサービス内容において、銀行や消費者金融には勝ち目がないからです。

このいずれの候補を選ぶ際にも、定期的な収入があるのが前提になります。収入がない人がお金を借りようとした場合、金利や審査の時間といったことではなく、自分に貸してくれる場所を探すことのほうが重要になります。具体的には、中小の消費者金融がそれに当てはまります。

中小の消費者金融金融は、金利においても、審査のスピードにおいても大手には及びませんが、その代わり大手で審査に弾かれてしまった人の受け皿になる役割があります。そのため、無職の人の借り入れや、日雇いなどの非正規雇用者の借り入れは中小消費者金融になります。

借り入れから返済までのポイント

さて、借り入れ候補のジャンルがが大体決まったところで、実際にどの銀行、あるいはどの消費者金融を利用するかという話になってきます。

まず、候補を選ぶ際に確認するのは、自分がいくら借りて毎月どのくらい返済して、何日で返済が終わるかということを大雑把でいいので考えておくことです。この時に重要なのは、任意返済(繰り上げ返済)という方法を知っておくことです。

消費者金融や銀行の中には、あらかじめ返済方法が決められている場合があります。例えば、「借入金額が10万円以上30万円以下の場合は毎月指定日に1万円ずつ返済してください」といったものです。この方法か一括返済かを選ぶようなケースがあります。当然一括返済ができないならこの方法(いわゆるリボルビング返済)を選ぶことになります。

このときに、規則どおり律儀に1万円ずつ返済している人は、典型的な損する人です。返済をするときに最も重要なことは、どれだけ早く元金を減らすことが出来るかということです。金利というのは、元金があればある程大きくなります。つまり、順調に返済していくとすると、最初にかかる金利が最大になるのです。このため、最初の返済のときに、多少無理をしてでも一気に返済できれば、その後の返済がぐっと楽になるのです。

また、行き当たりばったりで借入をするのではなく、必ずシミュレーションをしておくことが重要です。返済シミュレーションは、企業のホームページなどで行うことができます。利用額と返済額から適切な返済金額を割り出すことができます。要するに、借入金額と毎月の返済額を入力し、どのくらいで返済できるかをシミュレーションするのです。

それと同時に家計シミュレーションを行います。家計シミュレーションとは、実際に借り入れをする前に、家計の内訳を分析して、どの程度の返済であれば可能かということや、金利があるときにどのくらいのペースで元金が減っていくかを計算することです。

特に、生活を削るような返済の場合、どこを削るかということは重要な項目になります。削りやすいのは食費と雑費です。逆に削れないのは、保険料や税金、それと養育費と公共料金です。公共料金は節約すること自体は可能ですが、具体的にいくら減ったという数字となってすぐに現れないので、計算しづらい項目なのです。

次に自分の行動範囲にある貸金業者を選ぶことと、手数料が低い候補を選ぶことが重要になります。特に、借り入れをしたことがない人は金利ばかりに目が行き、この手数料というものを失念していることが多々あります。金利で得になっても、手数料を入れて考えたら損をしていたということが往々にしてあるのです。

借り入れや返済をするときに端末を利用しますが、そのときに手数料がかからない、あるいは借り入れと返済という行為自体を僅かしか行わないという場合を除いて、借り入れ候補ごとに、どこでいくらかかるのかを理解しておきましょう。

借り入れ金額が少なく、こまめに利用する場合、金利よりも手数料の方が高いということを知っておくべきです。

返済期間についてですが、金利があるので期間は短いほうが良いのは言うまでもありませんが、気をつけなくてはいけないのは、どの程度まで無理が出来るのかについてです。例えば、生活費を大幅に削り、生活を切り詰めて返済するという人と、生活をある程度維持したまま、余裕がある所得を返済に回すという2つのタイプがあったとします。

借金を無くすことだけの観点から見ると前者のほうが得になりそうですが、この前者の方法は危険です。ごく短期間の返済ならば、ある程度生活水準を下げて返済にお金を回してもいいのですが、返済期間が長期の場合、こうした無理な返済は多重債務のリスク増加につながります。

その原因は、生活の無理な切り詰めに耐えられなくなり、必要な出費を賄えなくなることによって起こります。借金を減らすために無理をしているのに、その無理がたたって、新たに借金をしてしまうのでは本末転倒です。

キャッシングの問題点・まとめ

なぜ、キャッシングを正しく使いこなせる人が少ないのか?

キャッシングという言葉が世間一般に広く知れ渡り、10数年前に比べて借金をするという抵抗感が極めて小さくなりました。誰でも簡単に借りることが出来るというイメージが広がり、よく考えずにキャッシングを利用する人が増えたことも、キャッシングを正しく使えない人が多い一因でしょう。消費者にも原因がありますが、企業にも問題があります。

一番の企業的問題は、貸金業の乱立に伴った競争激化による過度の宣伝行為です。簡単に言えば、借金に対しての国民の抵抗が薄まったことで、より多く顧客を獲得したい企業は、自社のメリットばかりを集中して宣伝するようになり、その結果、借り入れに対してよく知らない人が自身に適していない方法を利用して損をするというケースが増えたのです。

例えば、金利の複利計算も知らないような人が高額の長期借り入れを利用するなどは自殺行為です。

借り入れに対して正しい知識を持ち、客観的に複数の貸金業者を比較することができれば、人より損な行動をするといったことは起こらないのです。どれぞれの企業の特徴を掴み、どのサービスが自分に合っているかを探すのは、お金を扱う上で必須とも言える作業です。

それを踏まえた上で、最後にまとめとして、今までの総ざらいをしておきましょう。

①借り入れをする前段階にて、自分がいくら必要かを確認する。返済の時に毎月いくら返済する余裕があり、どのくらいの期間で返済が終わりそうかをおおよそ計算します。

②自分の借入希望額と返済プランに対して、銀行のと消費者金融のどちらが合っているかを判断する。金利判断は、期間・借入額において長期高額の借り入れでは銀行有利、短期低額では消費者金融有利です。

③各貸金業者のホームページなどを参考にして、実際に借り入れから返済までのシミュレーションを行います。このとき、任意返済を利用した場合で考えることを忘れないようにします。

④契約した場合にかかる手数料等を考慮したうえで候補を絞り、実際に店頭に行くかインターネットないしは電話・FAXにて申し込みをします。

このように、一つ一つの行動を丁寧に行うことで、余計な借り入れをして損したり、不合理な行動を取って余計な手間を増やしたり、滞納や多重債務といった重大な金融事故が起こる可能性を減らすことができます。これらは誰でもできるようなことなのです。そして、その積み重ねがキャッシングを上手く正しく使いこなすための秘訣となるのです。

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