インターネットが普及する以前、消費者金融などからお金を借りる場合、その営業時間内に申し込まないと手続きが進まず契約してもらうことができませんでしたが、今やカードローンへの申し込みは24時間365日いつでも好きな時にできる便利な時代になりましたね。(参考ページはこちら→進化した融資への申し込み方法)
また、その申込手段も店舗受付、電話、FAXといった方法から無人契約機や、特にPC、携帯やスマフォを使ったインターネット経由の方法が主流になりつつあります。そうした方法を利用することで、ローン事業者へ来店することなく、人目、場所や時間を気にすることなく申込みができるので、消費者は気軽にローンを利用できるようになったといえるでしょう。
申込方法の状況
まず、現在のカードローンの申し込みの方法や受付の対応を確認していきましょう。金融会社ではIT化も進み、高度な情報システムが多くのローン事業者に導入され業務の効率化と顧客へのサービスの向上が図られています。その結果、ローン事業者での申込手続や審査の処理が以前と比べ格段にスピードアップしています。(参考ページはこちら→今はその日にお金を借りるのも簡単です)
ここではそうしたローンの申し込みがどのように行われ、どのような事業者で24時間対応がされているのかという現状をみていきましょう。
カードローン業界での現在の申し込み方法は、店舗、電話、FAX、郵送、ローン契約機、インターネット経由の方法(パソコン、携帯電話、スマフォ)があり、インターネット経由の方法が急速に増大しているとみられています。ただし、ローン事業者によりその利用方法に差があるので、利用者としては自分に適した方法と事業者を選ぶことが重要といえるでしょう。
- 大手消費者金融
- 中小消費者金融
- 大手都市銀行
- その他銀行
- ネットバンク
- 信販会社
○大手消費者金融
大手消費者金融での申込方法は、業界でも最も充実している事業者の一つといえるでしょう。その方法は、店舗、電話、FAX、郵送、ローン契約機、インターネット経由の方法(パソコン、携帯電話、スマフォ)などほぼすべての手段に対応しています。
インターネット経由の方法なら24時間365日いつでも申し込みが可能な体制を整えられていますが、ローン契約機や店舗の場合は受付時間が「○○時~□□時」というような営業時間が決められています。
○中小消費者金融
中小消費者金融の場合でも中規模事業者と小規模事業者とでは大きな差があるようです。前者ではローン契約機を除き大手事業者と変わらない申し込み方法を採用していて24時間対応も可能となっていますが、後者ではインターネット経由の方法も取り入れつつありますが店舗、電話、FAXもまだ多く利用されてます。
○大手都市銀行
大手都市銀行の申込方法は、大手消費者金融と並んで業界でも最も充実しており、すべての方法に対応しているといえるでしょう。特にメガバンクといわれるような銀行ではグループに取り込んだ消費者金融のノウハウを活かした体制を整備しています。
インターネット経由の方法なら当然24時間対応となりますが、店舗やローン契約機の場合は営業時間があるので注意が必要です。
○その他銀行
地方銀行や信用金庫などもカードローン事業に力を入れており、その申込方法も多様になっています。インターネット経由の方法なら当然24時間対応も実施していますが、地域の金融機関ならではの窓口対応や電話対応を重視しているところも少なくないようです。そのためローン契約機での対応はあまり多くないといえるでしょう。
○ネットバンク
営業店舗とその人員を保有しないネットバンクは文字通りインターネット経由の方法を基本としていますが、申込書の郵送にも対応しているところもあります。ただし、その銀行に口座があることが申し込みの前提条件としている場合はローンの申し込みをするまでに週単位の時間がかかることもあるので予め条件を確認しておく必要があるでしょう。
○信販会社
信販会社もカードローン事業に参入していますが、申込方法はインターネット対応がやはり中心です。一部では店舗と電話での受付対応を実施していますが多いとはいえないでしょう。
審査と融資の早さの現状
現在のカードローン事業者の多くがインターネット経由での24時間の申し込み対応を実施していますが、ここでは各事業者の審査対応がどうなっているか、融資までの時間の早さを確認していきます。
24時間申込可能なローンの審査
○大手消費者金融
大手消費者金融は情報システムを早くから導入して申込手続や審査に活用しています。その審査ではコンピューターによる自動審査を行い大量の申し込みを短時間で効率的に処理しているのです。その結果、申込者が申込手続を始めてから審査の結果を得るまでの時間が最短で約30分という短時間が実現されています。
自動審査には「9時から21時まで」のような受付可能時間が通常設定されていますので、その時間外では審査の処理が翌日以降になってしまい、その後に審査結果を受けることになります。審査結果は携帯メールなどが多いですが、電話で行われることもあります。
○中小消費者金融
中小消費者金融の中でも中規模事業者では自動審査を取り入れているところもあるようですが、中小消費者金融全体としてはまだまだ少ないようです。審査の受付けは営業時間内程度で設定されており、その時間外は翌営業日となってしまいます。審査時間については早い事業者では30分程度済ませているところもあります。
小規模の事業者になるほど審査は面談や電話で実施されるケースが多くなりますが、審査結果は比較的早く審査後30分程度で伝えられることも多いとみられます。
○大手都市銀行
大手都市銀は自動審査システムによる迅速な審査を行っており、大手消費者金融と同様に手続きから審査回答まで最短で約30分としているところが多いです。審査の受付時間は銀行によってばらつきがあり、申し込みが午後になると審査が翌営業日となるというようケースもあるのでるので注意が必要です。
○その他銀行
地方銀行は審査を消費者金融や信販会社に委託しているところも多くありますが、そうしたところでは審査時間も約1時間など比較的早く申し込んだ当日中に結果が伝えられることもあります。こうした傾向は大都市圏の銀行ほど見られますが、他の地域では審査結果が翌日以降から1週間ほどかかるケースもあります。審査の受付時間はさまざまです。
○ネットバンク
ネットバンクの審査時間は最短30分、即日回答から2、3日かかるケースなどバラつきが大きいです。審査を委託している事業者の影響がかなり出ているものと考えられますが、全体的にあまり早いとはいえないかもしれません。もちろん受付時間もさまざまなので、目当ての銀行ローンについては早めに調べておきましょう。
○信販会社
信販会社の場合クレジットカードでの信用取引のノウハウを活かした審査システムが確立されているためか、審査時間が最短25分や30分といった短時間のスピード審査が実現されています。審査受付時間は信販会社ごとで差があるので確認が必要です。
24時間申込可能なローンの融資
○大手消費者金融
全体的にスピード融資といえるでしょう。審査の通過後、ローン契約機ならカードが発行されATMから借入れできます。また、指定口座へ振り込んでくれる事業者もおり融資までの時間は非常短いです。このように即日融資が可能ですが、時間帯によっては翌日からの利用になるかもしれないので急ぎの場合はできるだけ早い時間帯に申し込む必要があります。
申込手続から審査、融資までの時間はカードローン業界の中でトップクラスといえるでしょう。申込手続を簡単に済ませできるだけ早くお金を借りたい人には最も適している事業者かもしれません。
○中小消費者金融
全般的に中小らしい小回りの利いた素早い対応で融資までの時間は短いといえるでしょう。中規模事業者の場合、必要書類をFAXなどで送付し手続きが一定時間までに完了できれば当日中に指定の口座へ振り込んでくれることもあります。また、小規模の場合、来店による審査で合格すれば当日中に融資してくれる事業者もいます。
融資までの時間は全体的に早く、借入れを急いでいる人には適していますが、店舗に行って手続きをしないといけない事業者も多いので予め確認しておく必要があります。
○大手都市銀行
金融機関の中ではトップの融資スピードで大手消費者金融と拮抗しています。審査の通過後ローン契約機が利用できる時間帯ならカードを発行することができATMから借入れできます。インターネットバンキングが利用できる銀行では普通口座などへの振り込みができるところもあり、時間帯によっては当日中の振り込みも可能でしょう。
申し込みから融資までの時間は大手消費者金融と同様、業界のトップクラスといえるでしょう。特に三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行などはスピード融資といえるのではないでしょうか。
○その他銀行
多くの銀行が存在するため、審査結果から融資までの時間にはかなりばらつきがあります。普通預金口座への振り込み対応している銀行では最短で当日からの借入れができますが、カードは郵送されカードの利用は到着後からとなります。振り込み対応していない場合はカードの到着後からの借入れとなるので、最短でも2、3日はかかることになります。
申込手続から融資までの時間でみると、銀行間でさらに時間の差が広がります。大手都市銀行並みの即日審査、即日融資が可能なところもありますが、その場合はカードでの借入れではなく振り込みによる融資となります。また、審査に1週間ほどかかり、さらにカードの郵送時間などを含めると実際に借入れできるまでに2週間ほどかかるところもあります。
審査に厳しいといわれる銀行では融資までの時間が他の事業者と比べて長くかかる傾向があるので、急ぎの場合はよく調べておく必要があるでしょう。
○ネットバンク
ネットバンクの場合既に口座をもっていれば、審査の通過後当日中に振り込み対応してくれるところが多いです。一部の金融系のネットバンクでは仮審査通過後の本審査で数日かかるところもありますが、ネットバンク全体としては大手都市銀行に次ぐ早さといったところでしょう。ただし、取引口座の開設に多少の時間がかかる場合もあるので確かめておくべきですね。
○信販会社
大手の場合は即日融資に対応できるところもありますが、中小の場合ではカードの到着後からの利用となることが少なくないので借入れできるまでに2日から1週間ほどかかるところがあります。また、即日融資ができる場合では店舗での手続きが条件となっているところもあります。
信販会社全体として手続きから融資までの時間はあまり早いといえないかもしれません。特に中小を利用する場合には予め確認しておくべきでしょう。
○まとめ
事業者 | 手続きから審査回答までの時間 | 融資までの時間 |
---|---|---|
大手消費者金融 | 最短で約30分 | 即日融資可能 |
中小消費者金融 | 中規模の場合、インターネット経由で約30分~1時間で対応できる事業者あり。 小規模の場合、面談・電話の審査自体で約30分(+手続き時間) |
中規模の場合、一定時間に手続きが完了できれば当日の振り込みが可能な事業者あり。 小規模の場合、来店で即日融資が可能な場合がある |
大手都市銀行 | 最短で約30分 | 即日融資可能 |
その他銀行 | 最短で約30分から数日以上かかることもある | 振り込み対応が可能な場合、審査結果後即日融資ができるところもある。 カードによる借入れのみの場合、審査結果後2日以上かかるところもある |
ネットバンク | 当日回答が多い 仮審査後数日かかるところもある |
即日融資可能(振り込み) |
信販会社 | 最短で約25分というところもある | 即日融資もあり。来店で即日発行あり。 営業日で2日から1週間ほどかかるところもある(カード到着後) |
現在の状況での注意点
今まで24時間対応を含めた申し込みの現状、その審査や融資の早さについてみてきましたが、ここではその点に関連した注意点をみていきます。
即日審査=即日融資とは限らない
カードローン事業者がそのローン商品を広告したり説明したりする際に審査や融資の早さについてPRすることが多いですが、早さをアピールするために「即日審査」や「即日融資」という表現がよく使われます。どちらもその日のうちに審査や融資が行われることを意味しますが、直接的に借入れに結び付くのは後者だけです。
即日審査は確かに申し込んだ当日に審査が行われその結果が伝えられる可能性が十分あるということですが、仮に審査に合格してもその日のうちに借入れができるとは限らないのです。その事業者の手続き上の都合などで審査通過後2~3営業日の後、カードが届きやっと借りられるということもあると頭に入れておくべきです。
「最短○○分」より多くかかることも
上記以外にも「最短○○分」にも注意しておいたほうがよいでしょう。例えば、「最短30分で審査回答」と説明されている場合でも、実際は1時間かかったり、数日かかったりすることも珍しくないのです。その人の状況により審査時間が多くかかったり、審査が混んで時間が遅れてしまったりということも少なくないのです。
審査の時間はその時の状況で大きく変わるので、特に急ぐ場合は目当てのローン事業者にその状況を事前に確かめておいたほうがよいでしょう。
カード発行が遅い事業者もいる
ローン事業者の中にはカードの発行がかなり遅れるところもあるので注意が必要です。ローン契約機で手続きを行う場合、即日発行できてその日からATMでキャッシングが可能だとしても、カードを郵送にすると1週間以上もかかるところがあるのです。
ローン契約機は機械なのでカードは自動的に発行されますが、郵送の場合は人的な処理により発行されるためか、あまりに差が大きくなることがあるようです。郵送でも1週間ほどで手に入ると思っていたものが2週間もかかるようなことになれば予定の日に借入れできなくなってしまいます。そのようなケースでは早めにローン会社に催促しなければなりません。
在籍確認で審査が遅れることも
多くのローンでは審査の過程で在籍確認を行っていますが、この確認行為により審査結果が遅れることがあります。申し込んだ時間が申込者の会社の営業時間であれば在籍確認は翌日に行われることになり、即日審査や最短30分の審査回答が可能なローンであっても結果的に審査回答は翌日以降になってしまいます。
ローン会社の担当者が在籍確認できる時間帯を考えて申し込まないとそのローンのスピード融資も実現できなくなるということを頭に入れておきたいですね。
金融機関は口座が必要な場合がある
金融機関のローンに申し込む場合はその期間に普通預金口座などを持っていることが前提になっている場合があります。口座がある場合にのみ即日融資が可能というケースでは口座がないとそれが不可能になることもあるのです。
銀行によっては口座の設置にかなりの日数を要するケースもあるので、早めの手続きが欠かせないでしょう。また、口座を開設した後に審査結果が不合格となった場合でも口座は開設したままということもあるので注意しておくべきです。
今後求められるサービス
お金を借りる人の利便性の向上のためさまざまなサービスや特典が生まれていますが、「24時間申込可能」というサービスは業界での一つのトレンドになっているといえるでしょう。このトレンドは既に業界全体に行き渡っているため消費者としては次のトレンドが気になるところです。ここではその次のトレンドになるようなサービスをみていきましょう。
在籍確認の電話の代替
審査の時に行われる在籍確認はローンの担当者が申込者の会社へ電話をかけてその在籍を確かめるものです。申込者は、その行為により会社の人に自分がローンからお金を借りる、ローンを利用しているということがばれないか不安に思う傾向があり、そのことでローンへの申し込みを躊躇することも珍しくはないのです。
在籍確認の電話がローンの成約の足枷になりかねないためローン会社の一部では電話に代わる簡易な方法で在籍確認を済ますようになってきているのです。申込者にとっても給料明細書や健康保険証などの提出で在籍確認が済ませれば、審査の時間短縮となりより早く借入れできるというというメリットもあるのです。
こうした動きはまだほんの一部ですが、カードローン業界の競争が厳しくなる中で他社との差別化を図ろうとする事業者が電話の代替方法を取っていくことも十分考えられるのではないでしょうか。
ネットキャッシング
インターネットバンキングを利用した借入れ・返済を実施する事業者が増えてきましたが、まだまだ多いとはいえません。消費者がローンの利用以外でインターネットバンキングを利用することが日常化しつつあることを考えると、現在対応していないローン事業者もネットキャッシングを順次とりいれていく可能性は高いと考えられます。
特に店舗や利用できるATM少ない中小規模のローン事業者にとって、ネットキャッシングは全国的にローンの利用を拡大させるための重要なツールとなるので、その導入は益々進むとみてよいでしょう。
(⇒使えるATMの把握はカードローン利用で必須)
実質的な来店不要の増加
来店不要をアピールするローン事業者が当たり前になってきましたが、審査、口座の開設やカード発行などの点で来店が必要なケースもあり特に急ぎの場合などでは来店が条件となっているローンもあります。そのため各ローンの契約にあたってのさまざまな条件を確認しておかないと本当に来店不要になるかどうかを判断することはできません。
ただ、業界全体の流れとして来店不要は一般化しているので、より完全な来店不要へと動くとみてよいでしょう。例えば、審査の過程で一度は来店を求めている場合でも、来店の代わりに電話で済ます、WEBサイト上で済ますといった方法へ変わる可能性が考えられます。
WEB申込完結の増大
申し込みの手続き、審査の実行、在籍確認、契約締結、融資の手続きをすべてインターネット上で完結してしまうサービスが導入されつつあります。先ほどみた来店不要の完成形に繋がるサービスとなりますが、在籍確認を電話以外の方法で実施する点が大きな魅力といえるかもしれません。
(⇒ネット完結でお金を借りるには)
会社の人にローンの存在を知られることなく迅速な手続きや審査により即日融資の実現がより確実となるものとして期待できるでしょう。まだまだこのWEB申込完結を取り入れているローンはわずかですが、次第に増加していくものと推察されます。