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70歳以上の年金生活者でも使えるカードローン

仕事を退職し、年金収入を元に生活をされている方は実感されていることと思いますが、年金だけで生活するのはかなり大変です。しかし、年齢が上がっても交際費、お孫さんのお祝い、医療費など、普段の生活以外に予期せぬお金が必要なことがあるのには変わりがありません。

年金だけではどうにもできずお金に困った時、考えられるのはお金を借りることですよね。かといって、知人や友人、ご自身のお子さんには言いにくいこともあるでしょう。そんな時、仕事としてお金を貸してくれるところから借りれば、そのような気まずさを感じずに済みますよね。

しかし、いざ借り入れをしようと思った時、問題になるのは年齢なのです。それは、ローンを組むためには、その商品の年齢制限に合っていなければいけないからです。そして、多くの場合、その年齢制限は69歳までとなっています。

それでは、年金で生活している70歳以上の人は借り入れができないのかと言うと、70歳以上の人でも利用できる可能性があるカードローンはあります。それでは、どのようなところにあるのか見ていきたいと思います。

カードローンの年齢制限を知ろう

まずは、カードローンの年齢制限について確認しましょう。

消費者金融のカードローン

最初に、消費者金融のカードローンについて確認します。ここでは、大手の会社と、中小企業の中から口コミでの人気が高いところを見ています。(50音順)。

大手消費者金融

  • アイフル…20~69歳
  • アコム…20~72歳
  • ノーローン…20~69歳
  • プロミス…20~69歳
  • モビット…20~69歳

モビットが69歳まで、その他は69歳までが利用できる年齢の上限となっていることから、大手の消費者金融のカードローンは70歳以上の人は利用できないということがはっきりわかります。

中小企業消費者金融

  • キャネット…20~69歳
  • フクホー…20~65歳

中小企業の消費者金融は、口コミランキングで上位であるアルコシステム・AZ株式会社・ケンファイナンス・ビアイジ・ユニズムについても調べましたが、年齢に関する記載はありませんでした。記載があったのが、キャネットとフクホーです。この会社からは、70歳の人は借り入れができないことがわかりますね。

しかし、ビアイジでは、利用案内のところに対象者は20歳以上で安定した収入と返済能力がある人という案内がありました。これを元に考えると、返済能力があると認められる人なら借り入れができる可能性があることになります。

そのため、中小企業の消費者金融の商品の中には、70歳以上でも利用できる可能性があるカードローンもあるということが言えます。

しかし、可能性がある半面、何歳までなら借り入れができるのかがはっきりしないので、実際に申し込んでみなければ本当に借りられるかどうかわからないことも確かです。また、70歳を超えると、借り入れが難しくなることも事実です。(参考ページはこちら→やはり融資は高齢者にシビア

銀行のカードローン

それでは次に、銀行のカードローンの年齢制限について見ていきましょう。ここでは、全国どこからでも申し込めるということで、三大メガバンクと呼ばれている銀行の商品を取り上げて確認します。

  • みずほ銀行カードローン…20~65歳
  • 三井住友銀行カードローン…20~65歳
  • 三菱UFJ銀行カードローン「バンクイック」…20~64歳

銀行のカードローンは、消費者金融のカードローンよりも年齢の上限が低めに設定されていることがわかります。つまり、年齢が高い人にとっては、銀行のカードローンは消費者金融のカードローン以上に借りにくいということですね。

しかし、銀行には、資金使途自由なローンとしてカードローン以外にもフリーローンがあります。そこで、フリーローンだと年齢制限はどうなっているのか検証してみましょう。

銀行のフリーローン

カードローンとフリーローンの違いは、カードローンが枠内であれば何度でも借り入れができるのに対して、フリーローンは一度借り入れをしたら後は返済するだけという使い方であるということです。

中小企業の消費者金融の場合は、決められた枠の中でも再融資を受ける時には再度審査が必要となりますが、通常カードローンはカードを持っていればATMなどを利用して枠内で自由に再融資を受けることができる性質のものです。

それでは、先ほどの三大メガバンクについて見てみましょう。

  • みずほ銀行多目的ローン…20~65歳(完済時が71歳未満)
  • 三井住友銀行フリーローン(無担保型)…20~65歳
  • 三井住友銀行フリーローン(有担保型)…20~70歳の誕生日まで(完済時満80歳の誕生日まで)
  • 三菱UFJ銀行多目的ローン…20歳以上、完済時が満70歳の誕生日まで

やはり、フリーローンでも70歳以上の人は利用できないことになりますね。そのため、銀行のカードローンやフリーローンは70歳以上の人は利用できないことになります。

70歳以上が借りられる商品とは

今までの例を見てもらえばわかると思いますが、中小企業の消費者金融のカードローンなら70歳以上の人が借りられる可能性はあっても、確実に借りられるとは言えません。しかし、70歳以上の人が借りられる可能性がより高い商品がカードローン以外にありますので、それを見てみたいと思います。

銀行の高齢者向けローン

銀行には、高齢者向けのローンを扱っているところもあります。シニアローンとも呼ばれる高齢者向けローンは、その名の通り他の商品に比べ利用できる人の年齢が高めに設定されている商品です。

そこで、どのような商品か紹介したいのですが、先ほどカードローンやフリーローンの商品を確認した三大メガバンクでは高齢者向けローンの取り扱いはありません。そのため、高齢者向けのローンを扱っている銀行をいくつか取り上げて、商品の特徴を見てみたいと思います。

福島銀行『年金受給者向けローン「シニアサポート」』

利用限度額 金利(%) 利用できる年齢 資金使途 借り入れ期限
100万円 4.8 60~75歳(完済時が80歳以下) 自由 6カ月~10年

この商品を利用できるのは、福島銀行で各種年金を受け取っている人です。また、この商品を利用するためには取扱手数料として2160円別途必要です。担保や保証人は必要ありませんが、保証会社に求められた時は保証人が必要とされます。

申し込みはファックス・郵送で行えます。その後、電話で審査結果の連絡があり、必要書類と届け印を持って手続をします。必要書類は本人確認書類(運転免許証または運転経歴証明書・写真のついたパスポートや住民基本台帳カード)、所得証明のための書類(年金振込通知書の写し)です。また、電話や窓口での手続きも可能です。

荘内銀行『荘銀シニアローン「年金プラン」』(本店所在地:山形県)

利用限度額 金利(%) 利用できる年齢 資金使途 借り入れ期限
200万円 4.5または6.5 60~75歳(完済時が80歳以下) 自由 6カ月~7年

この商品を利用できるのは、荘内銀行で各種年金を受け取っているまたはそのための手続きを完了している人で、なおかつ自宅か勤務先が荘内銀行の営業区域内にある人です。また、この商品を利用するためには事務手数料1080円と用紙代540円が別途必要です。担保や保証人は必要ありません。

店頭に説明書が置かれているので、その内容を確認して申し込むという流れになります。

西京銀行『さいきょうシニアローン』(本店所在地:山口県)

利用限度額 金利(%) 利用できる年齢 資金使途 借り入れ期限
100万円 2.8または3.8(下記参照) 60~75歳(完済時が80歳以下) 自由 6カ月~10年

この商品を利用できるのは、西京銀行で各種年金を受給している人、または新規・変更などで年金を受給する先として指定を済ませている人です。また、自宅が西京銀行の営業区域内にあることも必要です。

金利は、借り入れ金の利用目的によって変わります。使い道が自由なフリーローンとして利用した場合は3.8パーセント、マイカーローン・申し込み者本人の教育資金として利用する教育ローンとして借り入れをする場合は2.8パーセントとなります。

仮審査の申し込みはファックスでも行えます。必要書類は本人確認書類です。これには運転免許証または運転経歴証明書・パスポート・写真つきの住民基本台帳が利用できます。顔写真のついているものが無い場合、健康保険証・年金証書・年金手帳のなかから2点を提出することになります。

それから、年金の受給が確認できる書類として年金受取口座の通帳の写し、年金振込通知書、年金送金通知書がつかえます。年金額改定通知書も利用できます。手続き時には口座の届け印も必要です。

広島銀行『ファミリーローン(シルバーサポートプラン)』
※近々取り扱い開始予定商品のため、判明している部分のみ記載

利用限度額 金利(%) 利用できる年齢 資金使途 借り入れ期限
500万円 変動金利 60~75歳(完済時が81歳以下) 自由 10年以内

この商品を利用できるのは、広島銀行で年金を受給している人ということは現段階では明記されていませんが、利用可能年齢が70歳までのすでに取り扱いが開始されている高齢者向け商品の利用条件の中に年金を受給していることが挙げられているので、おそらく同じ扱いになるのではないかと思います。

この商品を利用するためには担保は不要とされていますが、自分の家を所有していることが条件となっています。また、推定相続人が保証人になることも必要です。金利は4.0パーセントまたは6.0パーセントとなっていますが、変動金利なので見直される可能性があります。

このように、新しく現在よりも年齢が高い人向けの商品を売り出そうとしているところもあることから、こういった商品のニーズは高まっているということが言えますね。

一般向けと高齢者向けローンの差

高齢者向けローンの方が対象となる年齢が高いのはもちろんなのですが、他に違いもあります。それは、一般向けローンと比べると、利用限度額が低いということです。先ほど挙げたメガバンクのカードローンの利用限度額は三井住友銀行が800万円、三菱UFJ銀行が500万円、みずほ銀行が1000万円なので、ずいぶん違うことがわかりますね。

広島銀行の商品は一見利用限度額が高そうに見えますが、利用条件として自宅を持っていることが挙げられています。担保は不要でありながら自宅があることが条件と言うことは、それを担保として考えていることがうかがえます。さらに保証人も必要なことから、他の無担保の商品よりは限度額が高くても不思議はありません。

ただし、高齢者向けのローンとは言っても年齢の上限はあります。上記で紹介した商品は70歳以上でも利用できるものでしたが、例えば桐生信用金庫の高齢者向けローンや、広島銀行の先ほど紹介したのとは別の高齢者向けローンは、利用できる人の年齢が60歳以上70歳未満で、70歳以上の人は借り入れができないのです。

そのため、高齢者向けの商品ではあっても、その商品ごとの年齢に注意しましょう。

また、岩手銀行には高齢者向けではありませんが20歳以上で完済時の年齢が72歳未満であれば借り入れができるローンもありますので、高齢者向けではなくても70歳以上の人が借り入れができる可能性も高くは無いですがあります。

それから、高齢者向けの商品は、年金をその銀行で受け取っていることが利用の条件とされています。そのため、一般のローンのように全国からの申し込みに対応している銀行ならどの銀行を選んでもいいということにはなりません。つまり、こういう商品を利用するなら自分が年金の受取口座として利用する銀行に該当する商品があることが必須となります。

自宅がある場合に使えるローン

今紹介した高齢者向けの商品以外に、無担保で利用する高齢者向けローンとは別の性格を持つ、リバースモーゲージローンというものがあります。そこで、どのようなものか紹介したいと思います。

銀行のリバースモーゲージローン

リバースモーゲージローンとは、持ち家を担保としてお金を借りるローンの事です。そのため、持ち家が無い人は利用できず、また誰かと同居している場合は使えないなどの制約がある代わりに、持ち家を担保としているため、借り入れしたお金は返済する必要が無いので返済の負担なく利用できる便利なローンでもあります。

それでは、リバースモーゲージローンとはどのようなものなのか、特徴を確認しましょう。

  • 持ち家を担保とした高齢者向けのローンである
  • ローンの契約者が亡くなった時に持ち家を売却することで返済が行われる
  • 持ち家を売却したお金が返済に充てられるので月々の返済が必要ない、または利息のみの返済などで負担が少ない

先ほど挙げたメガバンクの中にもリバースモーゲージローンを取り扱っているところがありますので、その条件を見ることでリバースもゲージローンとはどのようなものなのかを確認していきたいと思います。

三菱UFJ銀行『リバース・モーゲージ型住宅関連ローン』

利用限度額 金利(%) 利用できる年齢 資金使途 借り入れ期限
1500万円以内(下記参照) 変動金利 申し込み時に60~79歳の人 持ち家のリフォーム資金・高齢者向け住宅入居一時金 契約者が亡くなった時・担保物件売却時

利用条件の詳細は以下の通りです。

  • 申し込み時の年齢が60歳~79歳(満80歳の誕生日当日まで申し込み可)
  • 自宅に一人または夫婦二人で暮らしている
  • 年金・給与などの安定した収入がある
  • 自宅が東京・神奈川・埼玉・千葉にある
  • 住宅金融支援機構の保険の承認が受けられる
  • 法定相続人と共に所定のカウンセリングを受ける/li>

三菱UFJ銀行のリバースモーゲージローンは、現段階では東京・神奈川・埼玉・千葉の一部店舗でしか扱われていません。

このローンでは、最大1500万円まで借り入れができますが、実際に借り入れができるのはリフォーム費用または入居一時金の金額・担保とする不動産の評価額50パーセント・年収に対しての借入金額の割合が規定の割合以下となることの3つの条件の中で、一番金額が低いものの額までの融資が受けられます。

年収に対する割合は、年収が400万円未満の場合30%以下、400万円以上の場合は35パーセント以下と決められています。

みずほ銀行『みずほプライムエイジ』

利用限度額 金利(%) 利用できる年齢 資金使途 借り入れ期限
最初に設定した金額の範囲内 フリー口3.475・目的口2.975 満55歳以上(上限なし) 自由 1年(申し出が無限り自動更新)

利用条件の詳細は以下の通りです。

  • 契約時の年齢が満55歳以上
  • 自宅に一人または夫婦二人で暮らしている
  • 年金等の収入があり、金融資産を保有している
  • 自宅が東京・神奈川・千葉・埼玉にあり、土地の評価額が2000万円以上
  • 保証会社の保証を受けることができる
  • 推定相続人が戸籍謄本を元に確認できる

いくらまで借り入れができるのかは、持ち家の土地評価額を元に決められます。それ以内か、フリー口・目的口合わせて2億円以内(フリー口は4000万円以内)かとなっています。持ち家の評価額は毎年見直しが行われ、評価額が下がった場合は利用限度額も下がります。

そのようにして決められた利用限度額の範囲内であればいつでも借り入れをすることができるのですが、持ち家の評価額が下がって借り入れ金の方が利用限度額を上回った場合、上回った金額は一括返済しなければいけません

金利のところにあったフリー口・目的口ですが、フリー口はいろいろな資金に使え、目的がはっきりできないものを言います。目的口とは、例えば老人ホームへの入居料や自宅のリフォーム費用や医療費など、あらかじめ何に使うかがわかっているものを言います。また、金利は現時点の金利で、実際には短期プライムレートを元に変動します。

同じリバースモーゲージローンでも、三菱UFJ銀行では資金使途が限られる、みずほ銀行では資金使途は自由など、商品内容は一定ではありません。そのため、このタイプのローンを利用する時には、その銀行の商品の特徴をしっかり知っておくことが必要です

70歳以上でお金を借りるために

ここまでは年齢の条件や借り入れの際の条件について見てきました。しかし、それに合う商品に申し込んだからといって、必ずお金が借りられるわけではないのです。それでは、その理由を見てみましょう。

お金を借りるには審査がある

お金を借りる時には、どこから借り入れをするにしても審査があります。高齢者向け商品でもそれは同じで、審査を受けることによって返済能力が見られていますので、年金収入があったとしても、例えば以前借りたローンをまた返済中であるなど、条件によっては年金の収入だけでは返済が難しいと判断されて審査に通らないことも考えられます。

また、過去の返済状況が影響して、借り入れができないことも考えられます。そのような場合には、銀行のローンだけではなく、中小企業の消費者金融を視野に入れて探すようにしましょう。

確実にお金を借りるという点から考えると、これまで見て来たように銀行の高齢者向けの商品を利用する方が年齢制限から考えると向いています。しかし、消費者金融よりは銀行の方が審査が厳しくなっているのは事実です。そこで、消費者金融なら銀行では通らなくても審査に通る可能性が残っていると考えられます。

しかし、最初に紹介したように、大手の消費者金融では年齢制限があるため70歳以上の人は借り入れができないので、中小の消費者金融を探すことがポイントとなるのです。そしてさらに、中小企業の消費者金融は、もともと大手の消費者金融よりも受かる人が多い審査基準を持っています。そういった意味からも審査に受かりやすいと考えられます。

それは、中小企業の消費者金融がそういったところで特色を出すことによって、大手との差別化を図り顧客を確保する意味合いがあるのと、審査の際に人の手で審査が行われるので、大手のように書類上問題があるとすぐに審査対象から外れるという仕組みになっていないことから来ています。

ただし、70歳以上となると、制限が厳しくなるので、審査に通らない可能性もあるということだけは知っておく必要があります。

70歳以上の人が融資を受ける時

以上の事から、70歳以上の人がお金を借りるためには、高齢者向けの銀行ローンで70歳以上の人でも利用できる商品か、リバースモーゲージローンを探したほうがいいということがわかります。上記に例として出した銀行以外にも、こういった商品を持っているところはありますので、取り引き先を当たってみましょう。

ただし、三大メガバンクの中でも三井住友銀行は他の二つの銀行が持っているリバースモーゲージローンを持っていないように、どのような商品が置かれているかは銀行ごとに違いますので、借り入れをする時には目的の商品があるかどうかを見ておきましょう。

ここで、二つの商品を利用する時の注意点を再度確認しておきます。

高齢者向けの銀行ローンを利用する時

  • その商品の年齢制限に合っていますか?
  • 返済できる金額だけ借りるようにしていますか?

リバースモーゲージローンを利用する時

  • 持ち家がありますか?
  • 夫婦もしくは単身の世帯ですか?

しかし、これらの審査を受けても受からないことも考えられます。また、そういった商品を扱っている銀行が近くにない、そのローンを利用できる条件に合っていないなどの理由から、銀行の商品が利用できない可能性も十分にあります。そのような時は、中小企業の消費者金融のカードローンを当たってみましょう。(参考ページはこちら→審査の緩いカードローンなら希望はある?

70歳以上の年金生活者がお金を借りたい場合には、以上の事を確認して確実にお金を借りたいものです。

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