海外に、旅行や仕事で出かける場合、日本のように治安が良くないことを考慮して、トラベラーズチェックを利用したり、できる限り、クレジットカードで支払いをしたり、場合によっては、キャッシングを利用したりすることがあるでしょう。(参考ページはこちら→海外で役立つ融資)
また、それだけでなく、為替レートの関係から、意図的にキャッシングを利用する人も少なくありません。実は、為替交換の手数料を支払うよりも、キャッシングをしたほうが、手数料が安い場合があるのです。
(⇒クレジットキャッシングの活用術について)
海外でお金をお得に使う方法
海外で安心・安全にお金を使うためには、現金を持ち歩かず、トラベラーズチェックやカードを利用するというのが、一般的です。ただ、実際にそれだけを利用しようとすると、現金しか使えないお店では、困ってしまいますよね。
ですから、少しは現金を持っておく必要があるのですが、ずっと持ち歩いているのは、特に長い旅行では難しいですし、海外で普通に銀行からお金をおろそうとすると、手数料がかかるのが気になりますよね。
そんなとき、キャッシングを利用すると、手数料が安く済む場合があります。場合がある、ということは、そうでないケースもあるのですが、実際に数字を入れて計算してみると、引き出したい金額によって違ってくるようです。
少し具体的に書くと、1ヶ月間借りてお得になるのは、10万円以上の金額を引き出す場合ですが、前倒して支払う方法もあります。
為替交換手数料はこんなにかかる!?
為替交換をすることを、外貨両替と言いますが、実はこの手数料、結構、かかります。1000ドルを両替した場合、日本では、2000円~3000円程度の手数料がかかってしまうのが一般的です。
ごく一部、FX会社などに例外はありますが、普通は結構、手数料がかかるのです。
以前、ヨーロッパ(ユーロ圏)で面白い実験をしていましたね。今はユーロになっていますが、そうなる以前、10000円を両替していくと、すべての国で交換が終わった頃には、最初の半分の金額になってしまった、という実験です。
それほどかかる手数料ですから、決してバカにはできません。
海外キャッシングのメリット・デメリット
一方、海外キャッシングを利用すると、もっと安い金額で現地の現金を入手できます。たとえば、10万円を1ヶ月借りる場合、金利15%であれば、手数料は1232.8円という計算になります。
利率や金額にもよりますが、この金額は、上の2000~3000円という数字と比較したら、安いですよね。また、リボ払い設定にしておいて、前倒しで支払ってしまうという方法もあります。
ATM自体、国によってはほとんどなかったりするので、行き先が先進国なのかそうでないのか、そうしたATMがありそうなのか、日本人があまり行かない場所なのか、といったことは、事前にきちんと検討しておく、あるいは調べておく必要があります。
スキミングについては、暗証番号を押すときに手で隠すなどするとか、周囲に不審なカメラが設置されている、人がいるなどといった状況がないことを確認することも大切です。
ただ、これで防ぎきれるという保証はないですから、カードを選ぶときに、スキミング補償をしてくれる会社のカードを選択するのが、正解です。
また、キャッシングをして、実際にお金を使わずに余ってしまった場合、その分の利息が無駄になるという側面はあります。
大金を使うわけではない場合、基本的には利用できるなら、クレジットカードの利用をお薦めしますが、少し大きな金額を使う場合や現金しか使えない場合は、キャッシングが便利な場合があります。
海外キャッシングを選ぶポイント
上述したとおり、海外キャッシングのデメリットとして挙げられる内容に、ATMの数が少ない、あるいはスキミングされる危険性がある、というものが存在します。
これは、カードを選ぶときに、これらの状況に強いカードを選択することが重要である、ということを意味します。
ATMの数が多いカードというのは、VISAやMASTERなど、広範囲で使えるカードを利用するということ、そして、海外キャッシングの保険に入っているカードを探すことがポイントになります。
カード会社の選び方を間違えると、スキミングされたときに自己責任を問われることがあります。カード会社によっては、妙な使い方をされていると、電話してくるところもあります。そういう会社のほうが良いですね。
クレジットカードのVISA、MASTER、JCBのどれを使うか、といった話もよく聞かれますが、JCBよりはVISA、MASTERのほうが広範囲で利用ができます。
ただ、実際には国によって、VISAとMASTERでどちらがより多く使えるのか、といった違いがあるのも事実のようですから、行き先ごとに調べたほうが良いでしょう。
また、最近はATM手数料を取る金融会社も多く、海外でキャッシングをすると、100~200円+消費税程度の金額がかかってくる場合が多いです。
一方で、すべての金融会社で同じように手数料がかかるということでもありません。ですから、ATM手数料がゼロ円でキャッシングができる金融会社は貴重です。
三菱東京と他社海外キャッシング
ここまで海外キャッシングについてお伝えしていますが、三菱東京のVISAカードは、特にお薦めしたいカードです。これは、他のカードを否定するということではなく、お薦めの機能があるということです。
(⇒三菱UFJ銀行は融資にも力を入れています)
三菱東京は、さすが大手銀行ですが、ATM手数料無料に加えて、上記のようなスキミング事件について、暗証番号の管理が適切であれば、全額補償するようです。中には、まったく補償なしという会社もありますから、かなり安心感が違いますよね。
また、これ以外にも海外旅行保険があり、旅行前に旅費をクレジットで支払っておくと、傷病などで保険が使えます。ちなみに、こちらはゴールド会員であれば、無条件でついておりますし、より良い条件の保険になります。
他にも、ツアーならパッケージの割引があったり、優待割引などのある旅行関連パンフレットがもらえたりと、いろいろお得なサービスがついてきます。
カード自体のサービスも、他ではなかなかないサービスがあります。ゴールドカードを利用する場合、年間100万以上をりようすることによって、翌年の年会費が無料になるといったサービスがあります。
よく海外を飛び回っているビジネスマンの方には、お薦めですね。
これだけはご注意ください!
あまり遅くなってしまうと、利息が高くなります。
どうしても、このあたりのことが気になるのであれば、直接、銀行にお問い合わせください。
スワイプするタイプのカードは、必ず、操作後に終了キーを押してください。連続操作ができる仕様上、放置すると危険です。
上手に使い分ける方法も
実は、三菱東京のVISAカードを利用する場合、海外でお金を引き出す方法は他にもあります。それは、借りる方法ではなく、VISAデビットを利用するという方法です。クレジットカード同様にポイントが付与されます。
VISAデビットとは、銀行口座に入っているお金を直接引き出して使う方法で、VISAの使えるところで利用できるシステムです。ただ、一部使えないところはありますので、そこはクレジットやキャッシングを利用することになりますが。
借りないので、利息がかからないのが特徴です。支払いはすべて一括になります。
VISAデビットと、キャッシングやクレジットとの使い分けは、やはり重要です。VISAデビットとVISAクレジットでは、支払い回数や利息での差がありますから、一括で払いたい場合はデビットを、何度かに分けたい場合はクレジットを利用するという方法があります。
あるいは、旅費など、クレジットを使うと良いことがあるという場合に、クレジットを利用するというのも、1つの方法です。
キャッシングを利用するのは、基本的にクレジットが使えない、現金払いの場面が良いでしょう。というのは、日本と違って治安が良くない海外では、あまり現金を持ち歩きたくないですからね。