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苦労話から知るキャッシングとの上手な付き合い方

キャッシングって手を出すと危険って言う人が周りにも結構いませんか。ある年代以上の方は特にそういう固定観念を持っている人もいるようです。というのは有る時期、主にキャッシングによる多重債務というのが社会問題化してメディアで大々的に取り上げられた事があったからです。

そしてその危険性は今では全く無くなったという事でも有りません。何でもそういう面が有ると思いますが、やはり使い方を間違ってしまうと危険な状態になってしまうという事はあるのですね。

それはちょうど車を運転する時、ルールを守らなかったり、スピードを出しすぎると命の危険を伴う大事故に繋がる事と同じ論理なんです。利便性だけに捉われると本来そのもの自体が持っているリスクを忘れがちになるという事ですね。

安全にキャッシングを活用する為にはどうしたら良いか、という事についてお話をしていきたいと思います。その為にいろいろなキャッシングの危険に関する体験談を織り交ぜていきたいと思います。

自動車運転安全講習の時に見る交通事故や違反の怖い体験談ビデオって見たこと無いですか?やっぱり人は恐ろしい体験をしたり、人が不幸な目に合ってる姿を見ないとなかなか危険を実感できない生き物なんでしょうね。

多重債務ってなんだ?

まず冒頭に少し言葉として出てきましたが、そもそも多重債務って何か知らない人も多いでしょう。多重債務とは1人の人が複数社の会社とキャッシング契約をして自分の返済能力以上のお金を借りてしまう事で借金地獄に陥ってしまう事を言います。(参考ページはこちら→複数の借り入れを重ねないように

なぜこんな事になるかというと1社では借りれる上限が決まっているので、

数社契約をしている内に自分の返済能力以上に借りてしまって、そうなると月々の金利・返済金額だけで高額になっていくのですが、更にそれを補う為、次の借金をしてしまうという悪循環に陥ってしまうんですね。

もちろん個人の責任と言ってしまえばそれだけの事なんですが、借りれてしまうシステムにも問題が有るという事で貸す側にも規制を敷く事になったんですね。

極一部の人がそうなっているんじゃないかと考えている人も多いでしょう。しかしデータで見ると案外そういう経験をしている方が多いって事がわかります。下の表は2007年~2010年のデータを元に多重債務者・自己破産者の大凡の人数を表したものです。

項目 人数
多重債務者 130万人
自己破産者 17万人

近年だいぶ解消はしているようですが、多くの方が多重債務に陥ってしまった事が良くわかると思います。逆に言うとそれだけカードには利便性が有るという事でしょう。その利便性だけを享受していまうと大変なリスクを負ってしまうんですね。

貸す側にも法的規制が入った

こうした社会背景を受けて2010年の6月に制定されたのが「総量規制」です。総量規制とは、貸金業法の中の項目として制定されたのですが、内容的には、貸す側に対して貸付額の上限金額を設けた規制です。

具体的に言いますと、個人に対して契約をする際に、貸し付ける金額を、対象者の年収の1/3以下にしなければいけないという内容です。また、対象者の他社を含めた借入総額の調査を行う事も義務付けられています。

例えば、300万円の年収が有る方については、貸付できる金額の上限は100万円になります。但しこの法律は対象を貸金業者に対してだけというように限定されていますので、銀行などはまた対象外になります。

金利に潜む危険

では次に金利に潜む危険についてお話をしていきましょう。基本、借りたお金を返すだけの話、と思っている方もいらっしゃるでしょうが、ローンには必ず金利というものが付いて回ります。

カード会社も商売でやっている以上、金利が無ければ商売上成り立ちません。もちろん契約時に金利の提示をしない会社など有りえません。ですからはじめからみんな金利がいくらかという事を理解して借りているはずなんですね。

でも実際にはどうでしょう。現金がどうしても必要という時は、結構みんなそっちに頭がいってしまっていて、後で金利をどれくらい払わなければいけないか、という計算をしていない人も多いのではないでしょうか。

では簡単な金利の試算をして、実際どのくらい支払いが必要か考えていきましょう。年利をキャッシングの一般的な金利18%に設定します。

元金が100万円、年利が18%とします。これを毎月2万円支払していくシュミレーションをします。

下に箇条書きしていきますが年間の支払金額合計が①、年間支払う利息額が②、年利は18%ですが、返済していけばもちろん元金が減りますので毎月額は多少減っていきます。

最後に①から②を引いた額が実際年間元金から返済できる金額です。

  • 2万円×12回=24万円 …①
  • 17万5000円 …②
  • ①-②=6万5000円 …③

つまり年間24万円払っても元金は6万5000円しか減っていないんですね。

返済していってもなかなか減らないと感じるのは、支払金額の中で金利の部分が多く占めてしまうからなんですね。

ローンの苦労体験談

では実際の体験談からキャッシングに潜む危険を確認していきましょう。

26歳女性 職業OLのケース

私は仕事を始めてから1人暮らしをしてたのですが、元々ショッピング好きなのと、同僚など人の持っている物をすぐ自分も欲しくなってしまう性分なので、手持ちの現金が無くてもクレジットカードを使って買い物をする癖がついていました。

はじめは金額もそんなに行ってなかったんですが、ブランド物をいくつか買ったら借入が200万円近くになってました。それでも月々5万円くらいの支払なら充分やっていけると思っていました。

しかしそんな先勤め先からリストラされてしまったんです。すぐに次の仕事に就きましたが、給料は前の70%くらいのしかなく、おまけに給与条件が前職から下がらない仕事を探していたら、求職期間だけでも2ヶ月くらい経ち、貯蓄どころか借金も増えました。

現在は、月々5万も支払いが出来ないので返済金額を減らしたのですが、1年返済を続けてほとんど元金が減っていない事を知り愕然としました。給料が上がる見込みも無いし、これからずっとこの借金と付き合いをしかないといけないかと思うと頭がおかしくなりそうです。

33歳男性 派遣社員

自分は車好きで車を買って、更に改造をする為に大体500万円くらい使っちゃうくらい車狂いなんです。もちろんその時の稼ぎだけじゃ無理なんで、カードローンを組んで、22歳の時に大体250万円くらいはカードローンでした。

ところが有る時事故ってしまって車は大破、怪我もして、それが原因で仕事も辞めてしまいました。新しい仕事に就いてたんけど、体が前のように動かないので稼げる所は勤めれなくて収入はがた落ちです。

毎月7万円の支払いとか絶対無理だと考えて自己破産も考えたんですけど、完済した方が良いと周りから言われ、好きな車も辞めて生活費も半分に落として結局返済に7年掛りました。
(⇒自己破産後は大変です

それでも自分できちんと返済できて良かったです。今度は少し貯金もして足りない部分を無理ない範囲でローンにしたいと思ってます。(参考ページはこちら→無理のない借り入れの使い方

自分の返済能力の把握が必要

どちらのケースにも言える事ですが、現状の自分の給料がずっと継続する事を前提に、「これくらいならなんとか返せる」というその場だけの感覚で借りてしまっています。

しかし現実はどうでしょうか。人生は良い事ばかりでは有りません。転職や不景気により収入が減る可能性も充分有りますし、普通の生活費以外にも、冠婚葬祭や怪我・病気、人との付き合いなどでお金が必要になる場面もたくさん出てきます。

もちろん増収したりする可能性だって有りますが、まず必要以上に借りない事となるべく短い期間で返済計画を立てる事が必要です。

車など大きな買い物も人生の中では出てきますので、充実した生活を送ろうと思えば有る程度ローンに頼る事は必要でしょう。しかしその場合でもある程度貯蓄で賄い、不足部分をローンに頼るなど、良く計画を練った買い物をするという事が重要ですね。

計画的に正しく使いましょう

借りる時は全然支払いができる範囲と考えていても、人生何が起きるかわかりません。収入だって今の状態がキープできるとは限らないんですよね。ですから計画的なローン組みをするという事が大事なんです。

銀行や消費者金融会社でも、多重債務にならないよう、箴言してくれますし、いろいろなローン計画や、それに沿った返済期間がどのくらいになるか、などシュミレーションを出してくれるなど、相談に乗ってくれる所も多いと思います。

キャッシングを利用している方は2000万人くらいいると言われ、現代では欠かせないものになっています。その中で多重債務などに陥ってしまう人は一部ですのでキャッシングそのものが危険という訳ではないのですね。

しかしルールを守る事や自己管理がきちんとできないと大変な目に合ってしまうという事は胆に銘じておいた方が良いでしょう。

【参考ページ】
キャッシングの危険性をしっかりと見つめる

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