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初めての人でもわかる!銀行カードローンのいいところ悪いところ

カードローンといえば消費者金融とイメージされる方は多いのではないでしょうか。しかし、実際には銀行や信用金庫などの金融機関や信販会社もカードローン事業を行っており、銀行においてはメガバンクだけでなく都市銀行、地方銀行やネットバングまで幅広く実施しています。(参考ページはこちら→実際にどれだけ借入先はあるの?

この業界のことをよく知らいない方の中には過去の消費者金融の悪い印象からカードローンを避けておられる方もおられるかもしれませんが、それが銀行のものなら安心感や興味がもてるのではないでしょうか。(参考ページはこちら→消費者金融でも危険ではありません

利用されたことのない方や利用経験の少ない方などへ銀行カードローンを賢く使えるようにそのいいところや悪いところを紹介していきましょう。

カードローン業界の現状

カードローン業界に進出している主要な金融関連の会社としては、銀行や信用金庫などの金融機関、信販会社と消費者金融になります。もちろん、この業界では消費者金融が先駆者的存在であり大きなシェアを維持してきましたが、現在では金融機関や信販会社の参入が活発でその勢力図も大きく変化しているのです。

  • 消費者金融
  • 銀行
  • 信販会社

消費者金融

現在の消費者金融は大きく分ければ大手と中小の事業者になりそうです。消費者金融といえば高金利の貸付けというイメージですが、2006年の貸金業法の改正後融資金利が大きく低下し銀行などと大きな差がない水準になっています。また、返済の取り立てや接客対応などが改善されてきています。ただし、中小にはまだ改善が不十分な事業者もいるようです。
(⇒現代の金利上限について

消費者金融 実質年率 融資限度額 審査回答 即日融資
アコム 3.0%~18.0% 1~800万円 最短30分 可能
フクホー 7.3~20.0% 5万円~200万円 即日回答可能 可能

銀行

都市銀行、地方銀行とネットバンクなど多くの事業者がカードローン事業に進出し積極的な事業展開を進めています。競争力のある金利や融資限度額などの借入条件を設定し大手消費者金融のシェアを崩すとともに新たな需要の掘り起こしにも力を入れているのです。ただ、サービスの内容では大手消費者金融に及ばない点も残っているようです。

銀行 実質年率 融資限度額 審査回答 即日融資
三井住友銀行 4.0%~14.5% 10万円~800万円 最短30分 可能
三菱東京UFJ銀行 4.6%~14.6% 10万円~500万円 最短30分 可能
足利銀行 5.8% ~ 14.8% 10万円~500万円 最短翌日 不可(翌日振込)
熊本銀行 8.5%~14.5% 10万円~300万円 最短翌営業日 不可(最短2営業日後)

信販会社

信販会社も現在ではカードローン事業を積極的に取り入れています。クレジットカード事業で個人向けの信用取引の実績が豊富であるためその経験をローン事業に活用しているようです。また、クレジットカード利用者の借入需要を取り込みやすい位置にあるため、その強みを活かして収益の拡大を狙っているようにも思えます。

信販会社 実質年率 融資限度額 審査回答 即日融資
オリエントコーポレーション 4.5%~18.0% 1万円~500万円 最短25分 可能
セディナ 上限18.0% 1万円~200万円 最短30分 可能

*上記データは2014年9月20日時点の内容

銀行カードローンのいいところ

経験の少ないカードローン初心者が銀行カードローンの良さや悪さを理解できるように主に大手都市銀行と大手消費者金融を比較してその内容をみていくことにしましょう。

  • 金利が低い
  • 融資限度額が大きい
  • 提携ATMが多い< /li>
  • 安心感や信頼感がある
  • 総量規制の適用を受けない
  • 消費者金融にないサービスがある

金利が低い

お金を借りる上で最も気になるのが融資金利ですが、借入れる額で比較すると消費者金融では約4.5%~18.0%であり、銀行では約4.0%~15.0%程度で設定されており全体的に銀行のほうが低くなっています。特に利用者の多い100万円未満の金利では前者は16%~18%で、後者は12~15%あたりの設定になっています。

つまり、借入ニーズの高い利用領域では銀行の金利が3%以上ほど低くなっているケースが多いと考えられ、消費者にとっては利用価値がより高いといえるでしょう。

融資限度額が大きい

融資限度額を比較すると、消費者金融では最高500万円までの設定が多いですが、銀行では最高の範囲が500万円~1000万円とかなりの高額設定になっています。

したがって、かなりまとまったお金が必要な場合は銀行が適しているといえるでしょう。このように銀行は低い金利で、より多く借りられるといういいところがあるわけです。

提携ATMが多い

次は実際に借入れや返済で利用するATMの多さについてみていきましょう。今ではさまざまな方法でお金を借りたり返したりできますが、中でも多いのがATMです。ローン事業者が用意しているATMの数は自社のものと提携先のものを含めた合計ということになります。

この点に関して、大手都市銀行と大手消費者金融の間にあまり差はないようです。なぜならアコム、モビットとプロミスなどはその銀行グループの一員であり関係銀行のATMを利用できるようにしており、また提携しているコンビニATMも同じくらいもっているからです。ただし、他の銀行や中小の消費者金融を含めると銀行のほうが多いと思われます。

安心感や信頼感がある

カードローンを利用すること、もつことのイメージも随分変わってきましたが、銀行と消費者金融とではまだ大きな差があるかもしれません。消費者の中には消費者金融がいまだに高い金利で厳しい取り立てをしている、闇金のように法外な取引を押し付け恐喝による取立てをしている、というように思っている方もいるのではないでしょうか。

それ対して銀行の場合、貯金、公共料金の決済、住宅ローンやカーローンなどで馴染もあり、法律を遵守した取引が行われているということに疑いを持つ人はいないでしょう。つまり、消費者は銀行カードローンを利用しても、違法な取引を強いられるのではというような不安を抱くことなく安心してローンを活用できるでしょう。

総量規制の適用を受けない

貸金業法という法律上の違いがあります。2006年の改正で総量規制が導入され、消費者金融では利用者の借入残高の合計がその年収の3分の1を超えるような融資をすることができなくなったのです。それに対して、銀行は銀行法の適用を受けるためこの規制から外れ、その3分の1を超えて融資することができるのです。

つまり、銀行の判断で消費者金融よりも多くのお金を消費者に融資することができるわけです。もちろん借りられるか否かはその利用者の信用力や返済能力にかかってきますが、法律の縛りがないという点では銀行のほうが当然利用価値は高いということになるでしょう。

消費者金融にないサービスがある

最後は独自サービスの点をみましょう。銀行も消費者金融も各事業者によって各々独自のサービスを実施しているケースがあるので、どちらが優れているとか、メリットがあるとかは判断しにくいです。しかし、銀行は消費者金融にはない金利引き下げサービスを行っています。

具体的には住宅ローンやカーローンを利用している場合にカードローンの適用金利を0.5%ほど引き下げるという金融機関ならではのサービスなのです。さまざまな融資を受け、借入残高が多くかつ長期に渡って返済していかねばならい方にとってはたとえ0.5%の引き下げでも利息を減らし毎月の返済を楽にしてくれるに違いありません。

銀行カードローンの悪いところ

悪い点についても大手都市銀行と大手消費者金融とを中心に比較してその内容をみていきましょう。

  • 審査が厳しい
  • 手続きや審査が遅い
  • 返済方法が限定的であるなどサービスの多様性に劣る

審査が厳しい

一般的によくいわれる銀行カードローンの利用者にとっての短所は審査が厳しいという点ではないでしょうか。銀行の審査が厳しいという点を明確に示すデータはほとんど見当たらないのですが、ネット上の口コミでは確かに銀行の審査に落ちた、断られたという情報が多く見られます。

もちろんすべての銀行が厳しいわけではないでしょうが、厳しいという前提で申し込みや利用を考えるべきです。いくら借入条件がよいといって銀行カードローンだけを選んで申し込んでも審査に立て続けに落ち申込ブラックといわれる状態にもなりかねないです。

もし2つ以上の銀行に落ちたら、一旦銀行ローンの審査を受けるのをストップして落ちた原因を考えだし何らかの対策を立てるべきでしょう。その上で新たな銀行か消費者金融に申し込み審査通過を目指すというほうがお金を借りるためには必要です。闇雲に銀行ローンに申し込んでもよい結果が出ないことも多いと考えておいたほうがよいでしょう。

*申込ブラックとはカードローンなどに立て続けに申し込んで審査に落ち、そのことで金融会社から要注意人物として見られるようになっている人のことをいいます。何社も断られているという事実(情報)がお金を貸す相手としてリスクが高いと評価されてしまい、そのことで審査に落とされることもあるようです。

手続きや審査が遅い

手続きや審査が遅いという点が挙げられます。大手消費者金融の手続きから審査が完了するまでの時間は最短で30分というところが多いです。一方、大手都市銀行でもその要する時間は同様に30分としているところもあり、消費者金融も銀行も大手ではそれほど大きな差はないようです。

しかし、他の都市銀行と地方銀行の中には審査の回答に数日から1週間ほどかかるところもあり、全体としては銀行のほうが遅いといえそうです。お急ぎの場合は予めどの程度の時間がかかりそうか確認して申し込みを考えるべきでしょう。また、銀行によっては審査のために来店を求めることもあるので確かめておいたほうがよいかもしれません。

サービスの多様性に劣る

もう一つ注意しておきたい点としてサービスの多様性が挙げられます。消費者金融でも大手と中小では差が大きいので大手消費者金融と銀行全般という比較で考えますが、サービスの豊富さの点では銀行はやや劣っているといえそうです。

例えば、大手消費者金融ではインターネットバンキングを利用した振り込みでの返済ができますが、銀行の場合はその銀行でのインターネットバンキングで利用できる口座が必要となります。つまり、その銀行に口座がなければ振り込みでの返済ができないわけです。地方銀行などでは振込返済に対応していないところも少なくありません。

その他で銀行が劣るサービスとして、返済の忘れを防止するメールサービスがない、返済などの悩みに対応する相談窓口がない、融資限度額の増額申請などの会員が利用したいホームページの機能や情報が少ない、などがあります。よりきめ細かなサービスを求めるなら大手消費者金を利用するほうがお得かもしれません。

賢く使うための注意点

  • 特徴を一律で考えない
  • 自分の借入ニーズを整理する
  • あまりこだわりすぎない

銀行を行政上の分類ではなく、規模や商圏などで分類すると大都市にある銀行(以下「都市銀行」)、地方都市にある銀行(以下「地方銀行」)とネットバンクに分けることができますが、カードローンにおいてそれらの間に一定の差が見受けられます。下表のデータは各々の銀行タイプの代表的な内容です。

消費者金融 実質年率 融資限度額 審査回答 即日融資
都市銀行 4.0%~14.6% 800万円 最短30分 可能
地方銀行 6.0~14.5% 300万円、500万円 即日回答は少ない 殆ど不可能
ネットバンク 3.0%~14.5% 800万円 最短10分~数日 殆ど不可能

特徴を一律で考えない

金利では都市銀行とネットバンクが全体的に低く地方銀行がやや高めで、融資限度額では都市銀行とネットバンクが全体的に多く地方銀行が少なくなっています。手続きから審査の回答や融資までの時間では都市銀行とネットバンクが早く地方銀行が全体的に時間のかかるところが多いようです。

申し込み手続きや審査の方法の種類では全体的にそれほど差がないですが、地方銀行の場合ではやや少ないといえるかもしれません。また、借入れや返済の利用手段でも地方銀行のほうが少なく限定的であることが多そうです。

カードローンの種類では100万円未満のタイプや500万円までのタイプなどローン商品の種類では地方銀行のほうが都市銀行やネットバンクよりも豊富です。

このように銀行のタイプによっても特徴に違いがあり、個々の銀行ごとにみればもっと差が大きいと感じられるでしょう。銀行というだけで必ずしも同じような借入条件やサービスが提供されているわけではないのです。そのため自分が利用したい、或いは利用できそうな銀行カードローンをいくつか選び、その内容をよくチェックしておく必要があるでしょう。

自分の借入ニーズを整理する

検討している銀行カードローンの全体的なスペックがよくても自分が望む借入ニーズにマッチしていないのであれば、利用する価値は低いといえるでしょう。逆に全体的には劣っていても自分が重視する条件を満たしていれば利用価値は高いといえるのです。そのためカードローンの内容を把握するとともに自分の借入ニーズを整理しておくことが必要といえます。

例えば、「来月に一括で返済できるので、とにかく今すぐ20万円を貸して欲しい」というような場合、20万円の借入れと即日融資など迅速な対応が求められるはずです。このようなケースに金利の高さにこだわり、手続きや審査の遅い銀行を選んでしまっては意味がありません。

また、実際に借入れしたい額が30万円なのに融資限度額が最大500万円までのローンを検討すると失敗することがあります。例えば、100万円までと500万円までのローンとでは審査の難易度が異なることがあり、前者のローンでは審査通過していたかもしれないのに、高スペックの後者に申し込み通過できなかったという結果になるかもしれません。

あまりこだわりすぎない

今まで見てきたように銀行カードローンが魅力的なローン商品であることは理解いただけたと思いますが、だからといって何が何でも銀行ローンを利用しないといけないというものでもありません。先ほどみたように自分の借入ニーズを満たし、結果的に大きく損をしなければ消費者金融でも信販会社のローンであっても問題はないはずです。

確かに、銀行の場合は金融機関としての取引の馴染みや社会的な信頼感などもあり、カードローンを利用する上での安心感がダントツに優れていると思われます。しかし、消費者金融のカードローンの借入条件、サービス内容や接客対応なども全体として向上してきており、特に大手ではかなりの安心感が持てるようになってきたと思われます。

借入条件では大手消費者金融も銀行のスペックとさほどかわらないぐらいのレベルを維持しています。逆に申込手続や審査の早さ、審査回答の時間の短さ、融資まで早いというスピード融資、借入れや返済での手段の豊富さなどサービスの質と量ともに充実しています。

また、中小の消費者金融は銀行や大手消費者金融と異なる独自の審査による柔軟な審査を行っており、銀行や大手の審査に落ちた方への受け皿にもなっています。銀行の良さを追求するのもいいのですが、消費者金融にも負けず劣らずの点もあることを理解しておき、選択肢の一つとして準備することも必要なのではないでしょうか。
(⇒色んな金融業者に目を通してみよう

【参考ページ】
銀行カードローンをもっと使いこなすには

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